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避暑山荘ー承徳離宮

避暑山荘は中国の河北省承徳市の北部、武烈河西岸一帯に伸びる細長い谷部にあり、北京からは230km1703年に築造が開始され、完成まで90年間を費やした歴代皇帝の離宮である。

山荘は地形にしたがって4大風景区に分かれている。宮殿区は湖の南岸にあり、皇帝の住まいや政務を執った建物が集中している。湖区は宮殿区の北側にあり、洲島はじめ8つの島を含んだ総面積は約34ha。湖は島によって大小様々の区画に分けられ、江南の趣を色濃くたたえている。

平原区は湖区北側の山麓に広がり、広大な草原に「万樹園」と「試馬椶(皇室の競馬場)」が設けられている。緑草と木々が生い茂り、茫々たる草原の風光が味わえる。山岳区は山荘の西北部に広がり、山荘全体の5分の4のを占める。山々が起伏し、深い溝が縦横に走り、たくさんの楼、堂、殿、閣、寺廟が点在している。山荘全体は東南は水が豊かで、西北は山が多く、中国の自然地貌の縮図をなしている。

避暑山荘にはまた、南北の建築芸術の粋が集まっている。建築規模はそれほど広大ではないが、殿宇と城壁には耐火レンガと灰瓦が多く採用され、天然の色合いを生かし、淡雅で重厚、簡素で飾り気がない。これは黄色い瓦と赤い壁、金色に輝く豪華な北京の故宮と明確な対照を成している。北方の建築技法を踏襲しながら、南方庭園の構造や工法、風格を導入した山荘は、南北建築芸術が見事に結合した典型といえよう。

 

避暑山荘の周囲には、壮大な寺廟群――外八廟が山荘を半円形に囲んで建ち並び、避暑山荘と同時に、その周囲にチベットや新疆のラマ教寺廟を模倣した寺廟群を建造し、皇帝謁見に訪れる西方と北方の少数民族の指導者や貴族たちの仏様参拝に供した。

避暑山荘と外八廟は早くから一般に開放され、毎年盛夏には多くの内外観光客でにぎわう。

1994年、避暑山荘と外八廟はその独特な風采によって、ユネスコの「世界遺産」に正式に登録された。

  

    


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