日本の野田佳彦首相が温家宝国務院総理の招きで,25日から26日まで,中国を公式訪問する.日本政府はこの訪問に強い期待を寄せ,来年の日中国交正常化40周年を前に,両国の指導者が戦略的互恵関係の深化問題で共通認識を得るよう希望している.
アナリストは,目下,中日関係は総じて良好であり,重要な発展のチャンスを迎えており,未来志向で善隣友好関係を発展させることは,共通の利益を拡大し,中日関係の健全で安定した発展を維持するのに有益だとみている.人々は野田訪中で,両国の政治的相互信頼が一段と増進され,各分野の交流と協力が深まり,中日の戦略的互恵関係の新たな進展が得られることを期待している.
◇共通利益を拡大しウィンウィンを実現
1972年の中日国交正常化以来,特に中国の改革・開放後30余年間,中日関係は飛躍的発展をとげている.両国の各分野の交流と協力が強まり,経済的結びつきが日増しに密接になり,人と文化の交流がたえず深まり,共通の利益が拡大し,互恵・ウィンウィン<共に勝者となる意>が実現した.
国交正常化当時と比べ,中日関係には次のような大きな変化が生じている.
両国がハイレベル交流の仕組みをつくり,政治対話と意思疎通が頻繁になった.両国は戦略的互恵関係の発展という方向を確立し,指導者が隔年で相互に訪問し,戦略対話,ハイレベル経済対話と安全保障対話を行った.
両国の経済的結びつきが日増しに密接になり,互恵・相互補完の経済・貿易関係が形成された.国交正常化の初期,中日貿易は年間約10億㌦にすぎなかったが,昨年は2977億㌦に達した.いまや,日本は中国の第2の貿易相手,第3の外資導入先となり,中国は日本の最大の貿易相手,第1の輸出市場となっている.
友好往来と文化交流がたえず深まり,発展した.昨年,両国の人的往来は1972年の約1万人から570万人に増えた.双方は245組の友好都市を誕生させた.さらに中国と日本は毎年,豊富多彩な文化活動を行っている.
中日関係には時折波風がたち,曲折をたどることもあるが,関係発展が両国と両国人民に重要な利益をもたらし,両国のウィンウィンを実現したことは争いのない事実である.野田首相は先ごろの記者会見で,「日中両国は戦略的互恵関係,つまりウィンウィンの関係にある.両国の指導者が大局的見地からこうした関係を確認することは大変重要だ.中国の発展は日本にとってチャンスであり,戦略的互恵関係を深めることは両国関係の発展に役立つだけでなく,地域と世界の平和,繁栄にも大きく貢献するだろう」と述べた.
アナリストは次のように指摘している.中国と日本はともに地域と世界の大国で,中日関係は両国にとって最も重要な二国間関係の一つであり,双方の利益の融合はかつてなく幅広く密接になっている.両国が新しい時代に交流と協力を深め,戦略的互恵関係の中身を充実させれば,さらなるウィンウィンが実現するのは間違いない.
◇両国の利益に合致する中日友好
中日両国は一衣帯水の隣国であり,2000年余に及ぶ交流の歴史は,両国がもちつもたれつのステークホルダーであり,双方は和すれば共に利し,闘えば共に傷つくこと,中日友好は両国と両国人民の根本的利益に合致することを証明している.
近代史を振り返ると,日本軍国主義が起こした侵略戦争は中国人民に極めて大きな苦しみを与えた.新中国成立後,日本政府は米国に追随し,中国敵視政策を固持し,中日関係は極めて不正常だった.こうした不正常な状態を終わらせるよう求める日本各界の声の下で,1972年,当時の田中角栄首相が中国の古い世代の指導者と共に,戦略的決断をし,両国政府が「中日共同声明」を発表して,中日国交正常化が実現,中日関係は新たな段階を迎えた.1978年と1998年,双方はそれぞれ「中日平和友好条約」と「中日共同宣言」に調印した.両国の友好協力関係はたえず発展した.
しかし数年前,日本の政治指導者が内外世論の強い反対を顧みず,我意を通して,第二次大戦のA級戦犯を祀る靖国神社に参拝し,中国人民の感情を大きく傷つけた.両国の政治関係もこれにより,一度,国交樹立後としては未曽有の厳冬期に陥った.
中日関係に生じた難局を克服するため,2006年10月,当時の安倍晋三首相が中国への「氷を砕く旅」を実現した.この後,中国の温家宝総理と当時の福田康夫首相がそれぞれ2007年4月と12月に相互に訪問した.2度の訪問はそれぞれ「氷を溶かす旅」,「春を迎える旅」と呼ばれた.
これらハイレベル相互訪問の予熱の下で,2008年5月,中国の胡錦涛国家主席が日本を訪れる「暖かい春の旅」を迎えることになった.この訪問で,双方は「戦略的互恵関係の全面推進に関する中日共同声明」を発表し,両国関係の長期的発展のための指導原則を定め,両国関係の将来の発展を企画した.この文書は中日間の4番目の重要な政治文書となった.
◇大局的見地から食い違いを適切に処理
中日友好はつねに両国関係の主流であり,両国間には意見の食い違いがあるものの,「中日共同声明」など四つの政治文書は中日関係の健全で安定した発展のための政治的基礎を築いた.双方の間には歴史問題,台湾問題,領土・海洋問題で共通認識と了解事項があり,敏感な問題を適切に処理するための指針となっている.
中日両国間にあれこれの問題が存在し,敏感な問題がしばしば噴出していることは否定できない.日本の一部政治家の史実を歪曲,侵略を美化する無責任な言動は,二国間関係の健全な発展を望む両国の政府と人々の願いに背くものだ.
河野洋平前衆議院議長は,こう述べている.中国は日本にとって最も重要な国の一つだ.日本には過去の誤りを勇敢に認める勇気が必要であり,誤りを認めてはじめて相手の信頼が得られる.両国間には解決の必要な一部の問題があるが,双方が大局的見地から協力しあえば,意義のある成果を収めることができる.
アナリストは次のように語っている.中日関係の大局に着目し,四つの政治文書の原則を固く守り,敏感な問題を適切に処理することが,中日関係の大局を守るためのカギである.双方が共に平和的発展を堅持し,戦略面で相手を正しく認識し,正しく扱い,お互いの関心事を尊重し,政治・安全保障の対話と交流を強化しさえすれば,必ず相互信頼を深め,誤った判断を減らすことができる.
中日関係にとって,2012年の国交正常化40周年は過去から未来へと引き継ぐ重要な年である.この重要なチャンスを逃さず,共同の発展と繁栄の青写真を描き,未来志向で善隣友好関係を築き,中日関係の発展に新たな活力を与えることは,中日関係の持続的で健全な安定した発展を維持するのに役立つだろう.
(東京12月24日発新華社)