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律桂軍総領事が経済誌「I・B」に寄稿:中国の貧困脱却の奇跡が教えるものと中日の協力
2021/03/19

    3月18日、律桂軍総領事が「中国の貧困脱却の奇跡が教えるものと中日の協力」と題して、経済誌「I・B」に寄稿した。全文は次の通り。

    中国史は中華民族が貧困と闘った歴史であり、多くの年配者には飢えに苦しめられた記憶がいまなお根深く残っている。今年は中国共産党が創立100周年を迎える重要なときであり、2月25日、習近平総書記は世界に向かって、貧困からの脱却という難関の攻略において全面的勝利を収め、現行の基準で9,899万人いた農村の貧しい人々がすべて貧困から脱け出し、832の貧しい県と12.8万の貧しい村がすべて貧困と決別し、地域上の貧困が解消され、絶対的貧困の撲滅という難しい任務が達成されたと厳かに宣言した。14億の人口を擁し、世界最大の途上国である中国で、直近の8年間に、年平均1,000万人余りが貧困を脱し、約1億人の貧困脱却が実現したことにより、数千年苦しんできた絶対的な貧困問題に歴史的な終止符が打たれた。これは未曽有の壮挙、人類の貧困撲滅史上の奇跡であり、中国の貧困脱却に特有の「パスワード」が隠されている。

    第1に中国共産党の指導を貫き、大きな仕事に力を集中できる制度上の強みを十分に生かした。2012年以降、党中央と習近平総書記は貧困脱却の決戦を国政運営の優先的位置にすえ、一連の新たな政策決定と手配を行い、意気盛んな貧困脱却の難関攻略を繰り広げ、全党と全国の力を根気強くそのなかに投入した。中央財政からの投資は6,601億元に達し、東部沿海のゆとりのある県が中・西部の約400の貧しい県を「一対一」で支援し、全国から25.5万の作業チーム、300万人余りの職員が派遣されて貧困地域を支援した。1,800人余りが貧困救済事業に尊い命を捧げ、そのなかには地元の県・市幹部や郷・村の職員も、全国各地から駆けつけた村常駐のスタッフや若いボランティアもいた。

    第2に人民中心の理念を貫いた。中国は人民至上を貫き、人民の現実的な困難とニーズを貧困脱却によって解決するようにし、貧しい人々の「2つの愁いなく、3つの保障」(衣、食の心配がなく、義務教育、基本医療、住宅安全が確保される)ことを着実に実現させた。近年、貧困地域の交通、水道・電気、インターネットなどのインフラは大幅に改善されており、道路は110万km新設または改良され、鉄道距離は3.5km延伸した。電力供給信頼度は99%に達し、光ファイバーと4Gの普及率はいずれも98%を超え、公共サービスと社会保障のレベルが大きく向上して、地元の住民が皆豊かになるための扉が開かれた。

    第3にピンポイントの貧困扶助と開発型貧困救済の方針を貫いた。14年から全国貧困人口公式登録情報システムを導入し、すべての貧困人口を各村・世帯・個人まで正確に集計し、貧困の原因、助成計画と政策支援を1つずつ検討した。経済の発展を貧困解決の根本的な道として、産業の発展、雇用の拡大、教育の促進などの方法で、貧困地域の自力更生、刻苦奮闘のための内的な原動力を引き出した。現在、産業助成政策は貧困世帯の98%をカバーしており、どの貧しい県にも貧困救済を主導する2,3の産業が生まれ、「輸血式」の貧困救済から「造血式」の支援への転換が実現している。

    貧困脱却の難関攻略は終点ではなく、新しい生活、新たな奮闘の起点である。中国は今後5年を移行期とし、貧困へのリバウンドを断固として防ぐ。第14次5カ年計画(21~25年)において、農村振興戦略の全面的な実施を明確に打ち出し、新たな発展理念を貫いて、都市・農村間、地域間の格差を一段と縮小し、農業・農村近代化の歩みを速める。

    中日の経済・貿易協力と日本の政府開発援助(ODA)は中国の改革開放、近代化と貧困救済において積極的な役割をはたした。現在、近代農業、第3次産業など各分野における協力の範囲が広くなっており、両国の補完的関係は強まっている。中国が新たな発展理念を貫き、郷村振興を推し進めることで、両国の実務協力により多くのチャンスと可能性がもたらされるだろう。

    第1は市場のチャンス。1億近い人口が貧困を脱け出せば、内需を全体的に押し上げ、現在の4億余りの中間所得層も一段と拡大し、中国は世界経済にもっとも規模が大きく、潜在力のある消費市場を提供するだろう。同時に、貧困地域のインフラ改善にともなって、中・西部と東部、農村と都市の間の交通往来と人の移動、商品の流通はよりスムーズになり、国内の大市場はより大きい活力を生み出すだろう。

    第2は産業の結びつき。中国の貧困地域はそれぞれ特色ある貧困救済産業をつくり上げ、グリーン発展と農業の近代化を強力に図っており、「一村一品」など日本の特色ある近代農業との交流・協力は増え続けるだろう。貧困脱却の過程で重要な役割をはたした中国の電子商取引(EC)、ビッグデータ、モノのインターネット(IoT)などは、日本との相互補完によって、新たなチャンスをもたらしうるだろう。

    第3は貧困撲滅の国際協力。ピンポイント貧困扶助、産業による貧困救済など中国の実践は、世界とりわけ途上国の貧困対策のための経験を提供しており、中国は積極的に国連の枠組みのもと、多国間、二国間ルートを通じて貧困撲滅事業を絶えず着実に推し進めるだろう。中日両国の農業、環境、衛生、雇用などの国際協力のチャンスは増え続け、第三国市場協力も一層深まるだろう。

    九州の農業は先進的で独自の特色を有する。我々は農村振興戦略の全面的な実施の過程において、日本や九州各界との間の関連分野における実務面の協力を絶えず拡大し、新しい時代にふさわしい中日関係を築くために、努力を続けたい。

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